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テクニカルセラミックスによる電動車両技術の進歩

電気自動車アプリケーションパンフレットをダウンロード (英語で) (PDF, 4.5 MB)

テクニカルセラミックスは電気自動車(EV)、ハイブリッド車(HEV)、燃料電池車(FCV)などの電動車両の長寿命化や航続距離拡大、安全性の向上に貢献し、その可能性を拡げます。

クアーズテックのテクニカルセラミックスは、優れた熱伝導率や電気絶縁性といった、安全で効率的な電動パワートレインシステムの実現に必要な材料特性を備えています。クアーズテックのアルミナおよび窒化アルミニウムは、バッテリーモジュールや高電圧配電システムなどの電動パワートレインの各種ユニットの温度上昇を防いで電気絶縁性を保つために役立ちます。

 

電気自動車関連用途のパンフレットをダウンロード(PDF、4.5 MB)

電気自動車関連用途

窒化ケイ素セラミックボールCerbec

EVモーター用ベアリング

電動車両の駆動モーター用ベアリングの課題であるアーク放電による損傷を防ぐために、窒化ケイ素セラミックボールCerbecは理想的な機械的特性と電気絶縁性の組み合わせを提供します。鋼球を用いる一般的なベアリングとは異なり、窒化ケイ素セラミックボールと鋼製の内輪・外輪とを組み合わせた「ハイブリッドベアリング」は、ベアリングにとって重要な機械的特性を損なうことなく、優れた電気絶縁性を実現します。窒化ケイ素セラミックスボールは非常に滑らかで低摩擦であると同時に、非常に硬く衝撃荷重にも耐える強靭さを併せ持つため、転がり効率と耐久性に優れています。詳細はこちらをご覧ください >>

 

バッテリーモジュール

電気自動車の電動パワートレインシステムには、車両の走行に必要な電力を発生させるために数百から数千のバッテリーセル(単電池)が搭載されています。外部からの熱や振動、異物による損傷などから保護するために、これらのセルは一定数ずつケースに収められて「バッテリーモジュール」を形成します。このバッテリーモジュールは相互に接続され、バッテリー制御ユニットや冷却システムとともに大型のケースに収められて、電気自動車の電力を供給する「バッテリーパック」となります。

テクニカルセラミックス製バスバー絶縁部品耐熱性や高温環境での化学的安定性に優れるテクニカルセラミックスは、バッテリーセル間やモジュール間、バッテリーパック全体の保護に役立ちます。特にアルミナや窒化アルミニウムは、優れた絶縁耐力を持つ理想的な絶縁材料です。電動パワートレイン用バッテリーモジュールの構成部品にとって、絶縁耐力は極めて重要な特性です。

さらに窒化アルミニウムは熱伝導率が高く、バッテリーモジュール内部の熱を効率的に外部に放熱することが可能です。また、吸熱材料と組み合わせることで効率的な吸熱にも貢献します。

高電圧配電システム

電気自動車は車両を駆動するための電気エネルギーをバッテリーパックに蓄えていますが、バッテリーパックに外部から充電したり、駆動モーターに供給したり、制動エネルギーを回生したりするために様々な給配電部品が必要となります。テクニカルセラミックスの絶縁耐力と熱的特性は、充電インレット、高電流バスバー、高電圧コンタクタといった給配電部品が優れた性能を発揮するために役立ちます。

テクニカルセラミックスは、バッテリーパック、インバーター、DC/DCコンバーター、車載充電器(OBC)、充電インレットなどの車載ユニットや車載部品に加えて、充電ステーションの高電圧コネクタにも同様の効果をもたらします。アルミナ部品は絶縁耐力に優れるだけでなく、比較的高い熱伝導率と極めて優れた耐腐食性を持ちます。

配電ユニット(PDU)は電気自動車、ハイブリッド車、燃料電池車などの電動車両に搭載されるすべての高電圧ユニットに、必要に応じて電気エネルギーを分配します。配電ユニットのバスバーと周辺の金属部分との間の絶縁には放熱性のあるアルミナ部品が使用されます。バスバーの熱はこれらのアルミナ部品を介して冷却プレートに逃がされるため、バスバーの動作温度を下げることが可能です。

金属・プラスチックに代わる優れた選択肢

テクニカルセラミックスは、金属やプラスチックの適用が困難な条件でも機能を発揮するため、電動パワートレインシステムの性能を向上させます。アルミナと窒化アルミニウムは、金属にはない優れた絶縁耐力を持つと同時に、プラスチックよりも遥かに優れた熱伝導率を備えています。

テクニカルセラミックスの絶縁耐力

さらにアルミナと窒化アルミニウムは、鋼やアルミニウムなどの金属に比べて非常に耐腐食性が高く、はるかに軽量です。優れた耐腐食性はシステムの長寿命化に貢献し、軽量な部品の採用は長い航続距離の実現につながります。

垂直統合による高品質な製品の実現

クアーズテックは、電動パワートレイン用セラミック部品の製造に用いるアルミナと窒化アルミニウムの原料粉末を自社製造しており、高品質の原材料を安定的に供給することが可能です。原料粉末の生産プロセスは厳重に管理されており、厳しい品質基準を満たしています。これらの原材料は、完成製品の用途に応じて乾式プレスや射出成形、テープキャストなどから最適な成形方法が選定され、必要な形状・サイズに成形されます。

クアーズテックの自動車関連製品の工場は IATF 16949:2016規格に準拠しています。